一陽館(加賀井(松代)温泉・長野県)

一度はここの湯に浸かってみたいとの思いから、かの有名な加賀井温泉にやってきた。

若い方の店主に、5分程例のレクチャーを受ける。
概要は次のとおり(ちょっとうろ覚え)。
・当館の浴槽は、源泉の真上にあり、湯が劣化することなくかなり新鮮な状態で出てくる。日本で一番源泉から近い温泉といわれている。
(足元自噴泉はどうなのだろうか…?との疑問がかすめる。)
・泡立っているのは、炭酸カルシウムが豊富に含まれているためである。炭酸のため、まず体の深部が温かくなり、次に皮膚表面が温まる。
・湯量も半端なく、ここの源泉だけで温泉宿90軒分がまかなえる程である。
・第1源泉からは、男女それぞれの内湯に毎分200リットル、露天に150リットル供給されている。第2源泉からは、2つの露天に毎分100リットルずつ供給され、計毎分750リットルもの湯量である。
・内湯と露天の色の違いは、源泉からの距離の違いによるものというよりは、湯の滞留時間の違いである。内湯は供給される湯量が多いため、滞留時間が短く、新鮮な状態が保たれる。一方で、露天は、内湯に比べて供給湯量が少ないため、必然的に湯の滞留時間が長くなり、エイジングされる。

早速、内湯へ。
湯は透明気味で、若干緑白色に濁っているように見える(浴槽や天井の色や炭酸カルシウムの泡でそう見えるのかもしれない)。
浴槽が温泉の析出物で琥珀色にトゥルットゥルに光っており、とても綺麗である。

丁寧にかけ湯をし、下側からそーっと入っていく。
新鮮な湯がドバドバと流れ込んでくる。
最高のひとときである。

口に入った湯の味は、ややしょっぱく、金気を感じる。
湯の表面から、小さな水滴がパチパチっと弾け飛んでいく。泡の新鮮さを感じる。
確かに、体の深部から先にあったまってきた。
温度も適温で、ずーっと入っていられる。

驚いたのは、常連さんと思しきかなり年配の方の肌が、とてつもなくツルッツルだったこと。
しかも、ただの表面的なツルツルではない。
体の血流がちゃんと巡っている、血行の良さそうな色の、健康的なツルツルだ。

深部からあったまるここの温泉の効能だろうか。
近くにあったら…!!!間違いなく通う。

湯上り後は、とてつもなく肌に金気系の残留物を感じた。

さながら海水浴の後にそのまま乾いてしまったときに潮がザラザラと残るような、あの感じだ。
成分の濃さが凄まじい。

これまでの温泉の常識が覆される程の、本当にすごい温泉だった。
通常入浴のほかに、湯治らしい「休憩入浴」というのもあるらしい。是非したい。

近くに立ち寄ったら、絶対にまた来たい。

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いい湯だねっと〜源泉掛け流し、加水なし、加温なし、消毒なしの本物の温泉に入りたい。〜

本物の温泉を求めて、日本全国津々浦々を旅した備忘録です。